特定調停とは?

特定調停
これまでご紹介してきた債務整理の手段は、任意整理・個人民事再生・自己破産・過払い金請求のように、整理・再生・破産・請求のように比較的理解しやすい名称が付けられています。
そのため、特定調停よりもこのような言葉の方が聞いた事がある方も多いのではないでしょうか?

特定調停も複数ある借金問題解決策の一つですから、特定調停は考えていないという方でも、いざ相談する際に自分がどの方法を選択する事がもっとも適切な選択をする為の判断材料となるはずです。

債務整理の一つ、特定調停ってなんだろう?

疑問をもつ男性

これまでにも多様な債務整理の手段についてご紹介してきましたが、今回の表題である特定調停ははじめての手続きとなる方にとって任意整理の手続きと混同しやすい内容です。

そこで、特定調停について知る前に、もう一度だけ任意整理の特徴について振り返ってみましょう。

任意整理の特徴として、
①司法書士や弁護士が仲介役もしくは代理人として手続きすること
②裁判所を介さないで債権者との和解交渉を行う

特徴として記述したからには、特定調停ではこの2箇所が異なる部分です。

DEBT博士
言葉がもつ意味から考察しますと、かなり概要が見えてくるのではないでしょうか?
手続きに対する大まかなイメージを掴む事ができます。

特定・・・つまり債権者が複数存在する場合に、債権者を選んで特定調停の手続きをする事ができます。
しかし、これは任意整理でも特定という言葉は使われていませんが同様に手続きする事が可能です。
調停・・・調停とは裁判所で開かれる話し合いの事であり、基本的に相手と対面する事はありません。
あまりよいイメージでは無いですが「離婚調停」という言葉を聞いた事はありませんか?(※相手方である債権者と裁判所で話し合うということはなく、直接の話し合いの中で解決するなら調停なんて入りませんよね)

任意整理と同じ利息制限法に沿った引き直し計算を基にして、任意整理では関与する事が無い簡易裁判所の調停委員が間に入る手続きということです。

任意整理と似ているのに簡易裁判所の調停委員が入って調停の成立をした場合には、この決め事を必ず守らなければなりません。

たとえば、特定調停が成立したのにも関わらず「決めた返済のルールに従わずに支払いをしなかった場合」には、強制的に財産の差し押さえ処分が下る可能性がある程に強烈で、裁判所の判決と同等の意があると理解してください。

すでに債務整理ナビ.link以外の情報サイト・比較サイト等で確認されているかもしれません。

この手続きは自分自身が取り組みやすく、なおかつ非常に安価な費用で済むという紹介をされている事を確認していますが、裁判所で調停をするのですから手続きが複雑でありながら、相手(債権者)の合意が無くして成立する事はありません。

特定調停の具体的な内容とは?

具体的な内容を教える男性

特定調停におきましても、任意整理で行われる利息制限法の上限金利に則った引き直し計算をし、減額された元金を返済していくという債務者が取る実際の行動については共通しています。

また、任意整理とは違い、自ら相手方(債権者)の所在地に該当する最寄りの簡易裁判所に行う必要があります。

特定調停のメリットとは?

手続きをする事で得られるメリットは、本記事中ですでに記述していますが利息制限法による引き直し計算によって、債務が減る事がまず一つです。

DEBT博士
債務者本人が主体となって手続きをするために、比較的費用負担が少ないことが大きなメリットとして有名ですね。

債権者が複数の場合には、相手を選んで申立できることも特徴です。

たとえば消費者金融と車のローンがある場合に、消費者金融のみに申し立てをして、車の相手方(債権者)を外すという選択もできるので、手続きをしながら車の所有を維持する事ができます。

現在なんらかの強制執行手続きが開始となっている場合、裁判所に対して民事執行停止の申立をあわせて行う事で停止にできる可能性もあります。

自己破産のデメリットである、就業に関する資格・職業の制限について、一切関係が無い事も任意整理と同じです。

特定調停のデメリットとは?

はじめての手続き・相談を考えている方は「安い費用で済むし、何と言っても調停委員が入ってくれるから安心だ」と、思い込みをしていませんか?

自ら行動する事になる為、専門家への報酬が発生しませんし申し立ての費用自体も債権者1件につき約500円前後の金額で済みますので、借金問題解決にあまり費用が掛けられない方に向いています。

しかし、簡易裁判所の担当調停委員が借金問題についての専門家とは限りませんし、全国各地における過去の調停内容について調べますと、結果的に債務者にとって不利な調停が成立してしまう可能性だって考えられるのです。

その他にも考え得る特定調停のデメリットがあります。


  • 任意整理と比較すると・・・手続きに手間取りやすい
  • 取立行為が止まるまで時間を要する
  • 差押え等が容易に!
  • 過払い金の返還を受ける為の制度では無い
  • 必ずしも調停が成立するとは限らない

このように、手続きによってメリットとデメリットが混同している事については、債務整理でも同じではありますが、任意整理と同じ要素がありながらも裁判所の調停委員が加わるだけでも効力や影響が違います。
特定調停については以上ですが、選択する内容は似ている様で中身はまったく別な仕組みだったり、置かれている状況によって使い分ける事が求められる事がおわかりいただけたかと思います。
ご自分で判断されるよりも「餅は餅屋」ということわざがある様に、司法書士や弁護士の専門家に相談するという行動が一番マストです。

特定調停の手続きの流れ

  1. 特定調停の説明と経済状況のご相談
  2. 特定調停の説明と経済状況のご相談
    認定司法書士・弁護士の中から、いずれかの専門家を特定調停の費用を事務所別に比較や、上記の事務所検索からお探しください。
    依頼者から専門家がご相談をお聞きし、特定調停の手続きに対する費用、今後のスケジュールについてご説明を受けた上で正式に依頼です。

  3. 申立書の作成
  4. 申立書の作成
    特定調停申立書・債権者や利害関係権利者一覧表・財産の明細などを用意しますが、ここで司法書士・弁護士に依頼することもできます。
    ただ特定調停のメリットで記述したように、自分で手続きをして費用を抑えることがメリットであり、原則本人が裁判所に設定しなければいけない事情から、弁護士事務所のメニューに組み込まれていないことがほとんどです。(弁護士事務所の特定調停に関する費用比較表)
    簡易裁判所の窓口で記入方法を丁寧に教えてくれることから、専門家に依頼することなく自分で手続きされる方が多いようです。

  5. 相手方の所在地を管轄する簡易裁判所で申立
  6. 相手方の所在地を管轄する簡易裁判所で申立
    全国各地に所在する簡易裁判所のうち、債権者の所在地を管轄する簡易裁判所で申立をすることが原則であることに注意しましょう。
    この時に民事執行の停止手続きを取ることができますので、検討される方は窓口でお尋ねください。

  7. 調査期日
  8. 調査期日
    申立が受理され、調停委員が選任されると双方の聴取が開始です。
    申立をすれば必ず成立するものではなく、債権者の意向も組んで判断されます。

  9. 特定調停の成立・不成立
  10. 特定調停の成立・不成立
    成立した場合には、調停内容にしたがい返済を続けていきますが、不成立となる可能性も否定できません。
    不成立となった場合には、特定調停以外の債務整理を比較検討する必要があります。

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特定調停以外にも、借金問題を解決する為のその他6つの方法は、下記からご覧になる事ができます。

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特定調停とは?
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特定調停とは?
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はじめての債務整理ですから、特定調停を知っておきましょう!
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