被災ローン減免制度【個人版私的整理ガイドラインと自然災害債務整理ガイドライン】

住宅ローンやマイカーローンなど、購入後に使い続けながら返済しなければならないものに限って高額な商品やサービスである事が世の中の常です。

しかも、不可抗力とも言える自然災害の脅威によって、返済期間が残されているのにも関わらず、「壊される」、「使用不能」などの予見し難い出来事は起こり得る事です。

DEBT博士
近年、極めて高い頻度で起こる自然災害に対して、被災者は”泣き”を見る事は避けられますが、日本国では救済する制度があるのです。

被災ローン減免制度とは?

被災ローン減免制度とは、被災した方の救済を目的に作られた制度です。

今でこそ、この制度に関して検索をしますと、熊本県弁護士会が主催する「熊本地震相談」のページが最上位していますが(2017年11月現在)、本来は、2011年(平成23年)3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震による災害およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害」が発端です。

減免制度の対象となる債務は、住宅ローンや事業性ローンが主要です。

申請する事で得られるメリットとデメリットについて記述していきますが、被災された方を対象にした制度でありますので、メリットの方が大きいと考えられるのがこの制度の特徴と言えます。

これから詳しく記述していきますが、「被災ローン減免制度」には2つの社団法人が関わってきますので、制度を理解する上で基本的な事を理解する必要がありますので下記に記します。

東日本大震災の被災者を対象にした
【個人版私的整理ガイドライン】
「一般社団法人 個人版私的整理ガイドライン運営委員会」が運営

熊本地震を含む、東日本大震災以外の被災者を対象にした
【自然災害債務整理ガイドライン】
「一般社団法人 自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関」が運営

登録支援専門家は以下の士業関係者のみ該当します。(※1)

・弁護士
・公認会計士
・税理士
・不動産鑑定士

※1 弁護士以外は債務整理に伴う一部業務を実施できませんので、弁護士を中心として支援を受ける事になります。(正確には国が補助しています)

名称は異なれど、被災ローン減免制度の内容は酷似しています・・・さて、さらに詳しく制度の内容を掘り下げます。

「個人版私的整理ガイドライン」と「自然災害債務整理ガイドライン」は違います

個人版私的整理ガイドラインと自然災害債務整理ガイドラインの違い
比較項目個人版私的整理ガイドライン自然災害債務整理ガイドライン
対象となる災害東日本大震災東日本大震災以外
費用登録専門家による無償の支援
債権者に対する同意必要
(債権者が同意する義務が無い為)
債務整理法律に寄らない自主的なルール
「任意整理」
ご自身で手続きをする必要性がある
「特定調停」

「自然災害債務整理ガイドライン」とは、平成28年4月1日から適用が開始されました制度で、「個人版私的整理ガイドライン」と基本的な内容は酷似しています。

両者とも、登録支援専門家からの支援を無償で受ける事ができます。

・一般社団法人 個人版私的整理ガイドライン運営委員会
http://www.kgl.or.jp/
・一般社団法人 自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関
http://www.dgl.or.jp/

被災ローン減免制度の適用条件

まず、必ず被災者である事

対象となる自然災害とは・・・
😣地震、🌊津波、🌀暴風、☔️豪雨、⛄️豪雪、💦洪水、🌋噴火など

被災者の定義・・・・
上記の自然災害を原因として被害を受けた方。罹災者とも言う。
被災ローン減免制度の適用条件
被災によって生活基盤や事業基盤の経済環境が悪くなり、被災前より返済していた債務(既往債務と専門家は呼びます)について、「弁済が出来ない」あるいは「近い将来、弁済の見通しが立たない」状況にある事。
被災前に期限の利益(債務者の利益)を喪失する事由が無い事。
(例:分割して支払う事ができるのは債務者の利益)
債務者だけでなく、債権者に対しても経済的合理性が有る事。
(例:返済を前提とした債務整理である為、自己破産や個人再生を選択されるよりも弁済総額が大きくなる等)
個人もしくは個人事業主
(※法人の場合には税制の特例措置や通常の民事再生手続き等)

被災ローン減免制度のメリット

  • 制度を利用しても、世間で言われるようなブラックリスト(個人信用情報登録機関)に掲載される事は無い
  • ブラックリストに載らないということは、個人信用が低下しない
  • 手続きをした事によって、債務者以外の保証人に対する請求が無い為に、保証人に対して迷惑を掛ける事が無い
  • 制度の中で決められた上限金額の範囲内(※1)で財産を手元に残す事が出来るため、制度適用後の生活も不便にならない
  • 費用が無料(※2)
  • 台風や突風など、大災害以外の被災者も対象(自然災害債務整理ガイドライン)
※1 手元で残せる財産について
  • 最大500万円の現預金
  • 家財地震保険金最大250万円
  • 被災者生活再建支援金
  • 災害弔慰金
  • 災害障害見舞金
  • 義援金

救済を目的に作られている制度ですから、通常の債務整理と比較しても優遇された内容になります。

※2 被災ローン減免制度に掛かる費用について
登録支援専門家と言われる方の支援を受ける仕組みから、費用は無料です。
ただし、申請に伴う切手代等の細かい備品に対する費用は、申請者ご自身の負担になります。

被災ローン減免制度のデメリット

  • 適用までの全ての手続きについて要する期間が長く、約6ヶ月を要する
  • 原則的に本人が申請、手続きする事が求められる(特に自然災害債務整理ガイドラインに伴う特定調停)
  • 債権者の同意が必要なので、誰でも被災ローン減免制度を利用する事が出来るとは限らない

被災ローン減免制度の申請先

被災ローン減免制度は、大規模な自然災害だけでなく、毎年やってくる台風の被害や局所的な被災についても適用の対象です。

A さん
被災した時には誰に相談や申請をすれば良いのでしょうか?
DEBT博士
当サイトは債務整理を中心にご紹介するサイトですが、被災ローン減免制度における債務整理は特定調停です。通常の特定調停であれば、認定司法書士と弁護士のどちらにも依頼する事ができますよね。この制度につきましては弁護士より支援を受ける形になります。

この制度が発足される起因となった大災害、「東日本大震災」や「熊本地震」につきましては、専門的に取り扱いをしている特設ページが解説されていますので、下記にご紹介します。

東日本大震災

東日本大震災を起因とした群発地震や、原子力発電所の事故に伴う被害についても罹災と認定されます。

※受付曜日・・・・いずれも、月曜日~金曜日(祝日等の銀行休業日を除く)
※受付時間・・・・いずれも、9時〜17時

被災ローン減免制度(個人版私的整理ガイドライン),東日本大震災
名称 電話番号 郵便番号 所在地
東京本部03-6202-2224〒100-0004東京都千代田区大手町2-6-1
朝日生命大手町ビル7階
青森支部017-721-1015〒030-0823青森県青森市橋本2-2-17
青森県商工会館3階
(青森県銀行協会内)
岩手支部019-606-3622〒020-0022岩手県盛岡市大通1-2-1
岩手県産業会館2階
宮城支部022-212-3025〒980-0811宮城県仙台市青葉区一番町2-4-1
興和ビル7階(宮城県銀行協会内)
福島支部024-526-0281〒960-8041福島県福島市大町4-15
チェンバおおまち4階
(福島県銀行協会内)
茨城支部029-222-3521〒310-0801茨城県水戸市桜川2-2-35
茨城県産業会館10階
(茨城県銀行協会内)

熊本地震

  1. 電話による無料相談・情報提供  0120-587-858
  2. 熊本県弁護士会法律相談センター 096-325-0009
  3. ※平成28年熊本地震に関する面談相談を無料で行っています。
    ※ご予約の際に,平成28年熊本地震に関する相談とお伝えください。
    熊本県弁護士会

その他自然災害の罹災

自然災害債務整理ガイドラインによる特定調停として考えますと一番理解しやすいです。

  1. 抱えている債務の中で、一番高額な債権者に対して「自然災害債務整理ガイドラインによる被災ローン減免制度」を希望する事を申請し、今現在の経済環境と債務の状況について確認を取る。
  2. (一例:住宅ローンが最も高額になるかと思いますが、銀行等の金融機関を利用されている方が多いかと思います。この場合、ご利用されている金融機関窓口に出向きます)

  3. 債権者からの同意を得て、下記に手順が進みます。(同意が得られなければ当然利用できません!)
  4. 支援専門家による特定調停の為の「調停条項案」の作成
  5. ガイドライン上では司法書士は含んでおりませんので、債務整理の支援は弁護士が担当となります。

  6. 通常の特定調停と同じく簡易裁判所で手続き
  7. 申請が認められてから初めて制度の適用が開始

自然災害債務整理ガイドラインでは、「調停条項案の作成まで」が無償で支援を受ける事の範囲です。

DEBT博士
個人版私的整理ガイドラインを「任意整理」と考えると、自然災害債務整理ガイドラインは「特定調停」ですので、裁判所を介した調停手続きはご自身が主導となって手続きをする必要があります。

この時に発生する申し立てに伴う費用は無償の支援の対象外ですが、特定調停の手続きは費用が安く済ませる事が出来ます。
(詳細:特定調停とは?)

被災ローン減免制度【個人版私的整理ガイドラインと自然災害債務整理ガイドライン】のまとめ

被災ローン減免制度は被災した方、なおかつ被災によって各種ローンの返済が困難になってしまった方に向けられた救済の制度です。

被災の内容や適用条件が決まっている以上、認められない方もいらっしゃいます。

しかも手続きをしたから、明日からすぐに減免されるという事も無いので、被災した方はお早めに申請を開始してください。

DEBT博士
過去に起こった自然災害だけでなく、これからも起こり得るのが自然災害です。被災に伴う債務整理や減免制度について動きが有り次第、当記事を随時更新していきます。
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被災ローン減免制度【個人版私的整理ガイドラインと自然災害債務整理ガイドライン】
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被災ローン減免制度【個人版私的整理ガイドラインと自然災害債務整理ガイドライン】
説明
被災者の味方!被災ローン減免制度について詳しくご紹介します。
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