自己破産における管財事件・同時廃止の違いとは?

自己破産における管財事件・同時廃止の違い
自己破産をしたい女性
管財事件・同時廃止の違いってなに?債務整理はいくつかの方法があるらしいけど、その方法の中でさらに別な方法や手段があるってこと?
DEBT博士
自己破産は自己破産でも、行われる手続きが1つではありません。分類される手続きは債務者の経済環境に左右されますので、希望する手続きができない恐れがあります。
自己破産は管財事件・同時廃止の2つに分類して手続きを行うものです。
「借金が0円になる」・「裁判所の免責を得られる」というメリットが有名な債務整理の方法ですが、免責を得るためには同時に免責許可の申し立てを行う必要があります。
免責許可の申立てにつきましても、2項目の解説に付随してご紹介!

自己破産手続きのひとつ、管財事件とは?

管財事件を専門家に担当してもらう男性

管財事件とは、破産手続き開始と同時に裁判所が管財人(通常は弁護士)が選任され、債権者に対して債務者の持つ財産を換価し、分配する破産手続きのことです。
自己破産をするにあたって、費用を捻出できる場合には管財事件に、捻出できない場合には後に紹介する同時廃止の手続きへ移行します。

自己破産をしたい女性
多少なりお金に代わりそうな財産があれば、各費用に充てられるということですか?それでも足りない時や、中途半端に現金を持っている時はどうなるのかな?
DEBT博士
どちらの手続きになるかは、各裁判所の判断基準によるものの、「現金99万円以下の財産」の場合には同時廃止が適用されています。

開始決定が決まれば、債権者は手続き前後の差し押さえ、開始決定後の取り立ては各種法律によって規則が定められています。

破産者の財産は、破産財団として一括管理されることから、不動産・預貯金・投資信託・証券などは債務者自身で換価・分配をすることができません。(破産法第78条1項)

住宅ローンが残っている不動産はもちろん、家具家電のように換価できるものは分配のために管理されますが、これは債務者だけでなく、債権者に対しても債権を少しでも回収できるよう配慮されている手続きと言えます。

そのため、破産管財人が好き好んで配当することはなく、債権者のための集会を開きますが、ここで認定司法書士とは言え代理の依頼をすることはできません。(依頼できる債務整理の内容については、下記の別記事でご確認ください)

債権額の按分で換価された配当するのですが、財産の換価は時間が掛かるもので1年を超えることが一般的です。

マイホームを所有している方の管財事件では、売却もしくは競売手続きまでの間は住み続けることも可能ですが、いずれ退去する必要がありますので準備期間として捉えることが適切であり、メリットでも何でもありませんね。

破産財団の価値が減少した!費用の捻出が難しい時はどうなる!?
「評価額が当初より下がってしまったら自己破産はできない…」ということはありませんが、破産手続きを続けることは無意味と判断され異時廃止(破産法第217条)の他、破産債権者との同意による同意廃止(破産法第218条第1項)という裁判に至ります。
ただし、同意廃止は破産債権者の申立てによるものですから、配当を望む立場が積極的に申立てることは考えにくでしょう。

自己破産手続きのひとつ、同時廃止とは?

裁判所

同時廃止とは、破産手続きの費用を賄うことができない債務者に対し、破産手続の開始決定破産手続廃止決定が同時になされることです。
管財事件とは異なり、破産財団は形成されず、裁判所による破産管財人の選任がないことにより、予納金が比較的安く済む傾向があります。

法人と一緒に破産手続きをしたい男性
管財事件と同時廃止、どちらになるかは人それぞれということだけど、会社の取締役になっている私は同時廃止ができるものかな?
DEBT博士
個人事業主・会社役員(代表含む)の場合は少々複雑です。法人と一緒に手続きをするのか否か、事業の規模も関係してきます。もし法人と個人が一緒に手続きする場合、管財事件となる可能性が高いようです。

諸費用が安いのであれば、「同時廃止にならないかな」と期待をしたいところですが、財産の基準額が一体いくらなのかがポイント。

マイホームなど不動産を所有している方は、「管財事件として扱う」と紹介する比較サイトがありますが、評価額よりも大きい、いわゆるオーバーローンを組んでいる場合では同時廃止になる可能性があります。

同時廃止に関する法律は、破産法第216条1項にて定めがありますが、免責不許可事由の有無も要素です。

全国各地に所在する各裁判所の判断ですから、「基準が統一している」・「決まり事がある」という様子ではなく、100万円以上の現金を所有していなければ、同時廃止となる可能性が高いと言われているようです。

手元に残されたお金は、生活を再建するための資金であり、「100万円未満までは本人に」という金額の基準は管財事件・同時廃止も変わりません。

管財事件より同時廃止の方が安く破産手続きができるのか?
認定司法書士・弁護士の自己破産に関する費用を比較すると、弁護士の方が高いと感じると思います。
そもそも認定司法書士は自己破産手続きについて代理することはできず、書類作成が業務の範囲であり、管財事件となった場合には高い予納金を求められる可能性がありますので、決して安く済むとは限りませんのでご注意ください。

管財事件・同時廃止のいずれにも関係する「免責許可の申立て」

免責許可の申立て

破産手続きと免責を得るための申立ては別物。
冒頭の図解画像では、自己破産手続き開始決定からの流れで、管財事件・同時廃止に分けられることをご紹介しました。
付随して免責許可の申立てをしていきますので、ここでは補足してご紹介します。

破産者だけでなく、破産債権者の分配による利益の保護も兼ねた破産手続きですから、免責を得ることについては別途で申立てをする必要があります。

破産手続き開始決定前の、開始の申立て時点より一体で申立てることが一般的です。

DEBT博士
開始の申立ての後に、申立ての開始決定という順番があることを理解しましょう。同時廃止はもちろん、管財事件になった後に破産手続きの廃止となれば、同様に免責を得るために手続きは必要だよ。

免責の申立てをしたら、必ず認められるという保証もありませんが、「ギャンブルに使ったから・投資の失敗だから認めません!」ってこともありません。

免責不許可事由に関する詳しい解説については、別記事にて更新する予定です。

まとめ

  • 同じ自己破産でも手続きが違うとその内容も変わってくる
  • 管財事件・同時廃止とは別に、免責を得るための免責許可の申立てが必要
  • 破産の手続きが開始決定=免責許可の確定ではない!
  • 免責が必ず下りるとは限らなければ、不許可事由があっても裁量免責がある
  • 「不許可事由があるから自己破産ができない!」と断言している各種Webサイトに要注意!
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