改正貸金業法10年を経過!過払い金請求はなぜ流行ったの?

改正貸金業法が完全施行された年月日は、平成22年6月18日の事です。

しかし、これまでのルールがそのまま180℃変わったということではなく、貸金業者や債務者に対して混乱を招くことの無いように段階的に施行されてきた経緯があります。

  • 可決・成立したのは、平成18年12月
  • 第2次施行は平成19年1月
  • 第3次施行は平成19年12月
  • 第4次施行は平成21年6月
  • 完全施行は平成22年6月18日
大原則として過払い金請求ができる期日は、過払い金が発生している状況下において、最終取引から10年で時効を迎えます。

司法書士・弁護士事務所の過払い金請求広告が世の中に溢れる

利息制限法と貸金業法で定められていた上限金利の違いにより発生していた「グレーゾーン金利」。

悪く言えば見逃され続けていたとも言える取引について、上限金利を下げ、揃えたことが直接的な流行を産んだのではなく、これまで見逃されていた金利について請求をできるというお墨付きが最高裁の判決から出されました。(平成18年1月13日の貸金請求事件)

請求したところで断られる要素は無く、依頼人(債務者)の借金総額が高額であればあるほど、多額の過払い金請求ができるだけでなく、司法書士・弁護士事務所が定める報酬規定は取り戻した金額の「料率」で依頼人に対して請求することができる。

返還された金額から報酬を受け取ることができるので、例え初期費用が工面できない依頼者に対しても取りっぱぐれが起こらない。

依頼者と事務所にとってWin-Winの取引であり、それでは積極的に広告展開すれば右肩上がりを続けられる

という仕組みが、ここ10年に渡って専門家の広告をたくさん目にしてきた要因と言えます。

悪質な事務所の対応が次第に問題視されはじめる

司法書士と弁護士と聞いたり見たりすると、なんとなく弱い者の味方、正義のヒーロー、威厳があって絶対に間違ってはいけない等の印象を抱くことと思います。

それもそのはず、司法書士と弁護士は共に国家試験に合格した者のみが就業できる職業であり、国家資格の中でもトップレベルの難易度を誇ります。

私たちが知らないことを知っている、だからこそ疑うことをしらない経済的弱者とも言える債務者に対し横柄な対応、各団体の報酬についての指針を無視した報酬体系や専門家に依頼したはずが、その事務所に所属する事務員によって手続きされるなどの対応が相次いで問題視されることになります。

2000年に弁護士が広告貸金業界における広告の自主規制があるように、弁護士会においても広告について指針を出しています。
別記事:司法書士・弁護士に対して任意整理・過払い金請求に関する報酬には目安が存在します

大手の弁護士法人アディーレが過払い金請求の広告で業務停止処分

DEBT博士
顧客獲得の為に誇大広告を掲載し、比較検討者や依頼者に対して誤認を招く内容を掲載したとして、東京弁護士会より処分が下されたことは記憶に新しいのではないでしょうか?

人気お笑い芸人を採用したテレビコマーシャルが積極的に露出していた時期のことであり、yahooのトップニュースにも躍り出ていましたね。

詳細:アディーレ法律事務所は何が問題になったの?【業務停止2カ月】

2018年1月現在も過払い金請求の広告が無くならない理由

実は過払い金請求ができる状態であるのに、本人が請求を履行できることについて気付かなったり、面倒臭がって手続きをしないという方がまだまだいらっしゃいます。

2017年までの過払い金請求の状況について調べてみました。

過払い金請求 返還額の推移(※元本毀損額は含まない)

このように、改正貸金業法が知れ渡ってから、請求すれば勝てる案件である、つまり司法書士や弁護士にとって必ず債権者に対して”勝てる”案件として、手続きを受ければ受けるほど売上を上げることができるドル箱だったのです。

過払い金請求と一緒に任意整理を案件として受けることで、「減額報酬」と呼ばれる、着手金や事務手数料とは異なる請求項目を請求することが出来て、過払い金請求の返還金の報酬も請求できるから、その旨味はここ10年の間が最大になったのです。

もう旬は過ぎたとも見られる過払い金請求も、画像を見ていただけると分かるように該当者がどの年度も必ず存在しているということが明らかです。

実はこれに輪をかけて、過払いが発生しているということは、債務者が債権者に対してお金を貸しているという状況になります。

そう、債権者が債務者となり、債務者が債権者へと立場が逆転しているのです。

DEBT博士
お金を借りるときに発生する金利や年利という概念が発生しますよね?
これを同じように相手方に請求できるので、単純に払い過ぎていたお金だけが戻ってくるのでは無く、利子を請求できる仕組みはまだ過払い金請求をされていない依頼者を探しているからこそ広告が無くならないという理屈が存在します。

過払い金請求ができないから借金が減らないということでは無い

今でも債務整理は無くなってはおらず、過払い金請求することは出来なくても任意整理を選択される方は当然いらっしゃいます。

過払い金が発生していないから抱えている借金を減らすことができない、残された救済策は無いと考えることは不適当であり、これからも借金をする方がいる限り債務整理は存在し続けることでしょう。

  • 債権者と交渉する任意整理
  • 裁判所を介して再建を目指す個人民事再生
  • 債務を0円にすることができる自己破産

誇大とも言える広告表現や見たものに大きく訴えかけていたラジオ・テレビコマーシャルは終息を迎えつつあり、積極的に広告を出稿していた弁護士法人アディーレ法律事務所や「10、20、30!!」の広告でお馴染みの司法書士法人新宿事務所もの名前もつい最近は目にする機会も減りました。

東京司法書士会多重債務処理事件に関する規範規則
(面談義務)第5条 会員は、事件を処理するにあたって、依頼者に面談することなく、電話、郵便、電子メール等だけにより、事件を処理してはならない

DEBT博士
上記は司法書士に対する規範ですが、弁護士でも面談して処理することを求められています。
全国対応ができると告知されていても、実際には直接事務所で手続きをする必要がある場合が多く、その場合には遠くの専門家より近くの専門家に依頼することの方が交通費の圧迫を避けることができますので、当債務整理ナビ.linkでは都道府県別の債務整理を扱っていると確認できた事務所を掲載させていただいています。

無名であった事務所も、この案件によって大手と言われるまでに成長した事務所もあります。

過払い金請求を中心に業務を行ってきたところは、旬を過ぎたことにより次の案件を探す様子もありますが、それは仕事として当然のことですね。

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改正貸金業法10年を経過!過払い金請求はなぜ流行ったの?
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改正貸金業法10年を経過!過払い金請求はなぜ流行ったの?
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過払い金請求がもたらした、乱立した広告について振り返ります。
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